
茨城書道美術振興会とは
本会は茨城県下の主な書道団体を網羅し、セクショナリズムを排した書道団体で、書道美術の振興と書道文化の高揚をめざし、中央書壇と密接なる交流を持ちながら、会員の友好を深め、県書壇の発展に寄与することを目的とする会です。 新着情報
日展書科、時崎さん特選 2回目 「李白詩」力強く
茨城新聞:2023年10月24日掲載公益社団法人日展は23日、第10回日展(国立新美術館、11月3~26日)書科の入選者を発表し、時崎伍鳳さん(65)=高萩市=が特選を受賞した。時崎さんの特選受賞は、2021年に続き2度目。
受賞作は「李白詩」。多字数の行書で、明清時代の古典をベースに仕上げた。授賞理由は「力強い線質で要所に大小・潤渇を交え、流動感も表現されている。行間の余白も効果的で、しっかり書き上げた秀作」とされた。
時崎さんは謙慎書道会常任理事、茨城書道美術振興会常任理事を務める。「二度目の受賞に大変驚いている」とし、「派手さはなくても、皆さんに好感を持ってもらえるような作品を目指した。今後も一歩一歩積み重ねていきたい」と話した。(滝山亜紀)

時崎伍鳳さん
台風13号義援金 高萩市に10万円 茨城書道美術振興会
茨城新聞:2023年09月26日掲載茨城書道美術振興会(吉澤鐵之理事長)は18日、台風13号で被害を受けた高萩市に義援金10万円を寄託した。同会副理事長で第10回日展の書科審査員に選ばれた鈴木赫鳳さん=同市=の就任祝賀会場で、吉澤理事長が「一日も早い復興を願う」と話し、同市の大内富夫教育長に手渡した=写真。

大内富夫教育長に義援金を手渡す吉澤鐵之理事長(前列左から2人目)
高萩の鈴木赫鳳さん 日展審査員に選出 水戸で就任祝賀会
茨城新聞:2023年09月22日掲載東京・国立新美術館で今秋行われる第10回日展で、書科の審査員に選ばれた鈴木赫鳳さん(高萩市、準会員)の就任祝賀会が18日、水戸市内のホテルで開かれた。茨城書道美術振興会(会長・沼田安広茨城新聞社社長)が主催し、同会会員や高萩市の関係者らが出席した。
鈴木さんが審査員に選ばれたのは初めて。日展は、日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5科からなる国内最大級の公募展。各科の審査員は17人で、外部審査員は2人。
花束を贈られた鈴木さんは「夢にも思わなかった。ラッキーな人生。自分なりに審査を全うしていきたい」と意欲を語った。
書科の県内関係者では、ほかに吉澤鐵之さん(水戸市、会員)、吉澤劉石さん(岐阜県=本県出身、同)、綿引滔天さん(埼玉県=同、同)が審査員を務める。

あいさつで審査への意欲を示す鈴木赫鳳さん=水戸市内
新会長に沼田氏 茨城書道美術振興会
茨城新聞:2023年06月06日掲載茨城書道美術振興会は5日、水戸市内のホテルで2023年度総会を開き、役員改選で新会長に沼田安広氏(茨城新聞社長)を選任した。星弘道名誉顧問、吉澤鐵之理事長らは再任。小田部卓氏(茨城新聞社会長)が顧問に就いた。
総会では、22年度の事業報告と収支決算の後、本年度の事業計画を承認。計画では、基幹事業「日本の書展茨城展」の第51回展の会期を来年4月13~18日に、同2月に発表する「第24回茨城新聞学生書道紙上展」の応募期間を今年10月20日~11月10日と決めた。
4月に実施した第50回日本の書展茨城展は、入場者が7年ぶりに2千人を超えたことなどが報告され、吉澤理事長は「今後も守るのではなく攻める姿勢で、書の素晴らしさを県下に知らしめよう」などと語った。
改選後のあいさつで、沼田会長は「本県の書道美術の振興のため力を尽くしたい」などと述べた。副理事長の鈴木赫鳳、吉澤石琥、山内香鶴の3氏は再任された。ほかの主な新役員は次の通り。(敬称略)
▽常任理事 窪山墨翠、小林千早、時崎伍鳳、吉澤衡石、吉澤太雅

総会で再選され、あいさつする吉澤鐵之理事長=水戸市宮町
日本の書展茨城展 珠玉の書 歩み半世紀 大家や若手、愛好家魅了
茨城新聞:2023年04月09日掲載50回の節目を迎えた「日本の書展茨城展」。会場となった水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館には、中央書壇の大家をはじめ、本県を代表する書家から若手作家に至る珠玉の書が一堂にそろい、書道愛好家らを魅了した。
現代書壇巨匠のコーナーでは、日本芸術院会員や日本芸術院賞受賞者を中心に、日比野光鳳氏や井茂圭洞氏、星弘道氏(茨城書道美術振興会名誉顧問)ら16氏の作品を展示。墨の潤渇がせめぎ合う漢字の造形美や、たおやかな仮名が織りなす詩歌の情景を楽しむことができる。
特別企画として、「茨城の文化を築いた先達の書展」と銘打ち、県内作家が所蔵する歴史的価値の高い書軸などを公開。水戸藩2代藩主徳川光圀や9代藩主斉昭の書状をはじめ、美術思想家の岡倉天心、日本画の巨匠、横山大観らの手紙など本県近代史の主要人物による書簡が並べられた。
日立市から訪れた会社員女性(40代)は「多彩な書作品が並び、50回にふさわしい華やかな内容」と印象を述べ、中央書壇の大家の作品に「古典や著名人の言葉をご自身の世界に落とし込んで書かれたのだと思う。その努力は計り知れないですね」と話していた。
50回を記念し、「明清の書」と題して講演した全国書美術振興会理事長の髙木聖雨氏は、書家の言葉を引用しながら「古典の中に全ての答えがある。学ばなければ本質は得られない」と語り、時代を超えてなお古典から学ぶ重要性や、書に臨む姿勢を説いた。(沢畑浩二)

「日本の書展茨城展」の展示作品を鑑賞する来場者=水戸市千波町、鈴木葵撮影
最高峰作品 節目彩る 第50回 日本の書展茨城展開幕 水戸
茨城新聞:2023年04月09日掲載第50回「日本の書展茨城展」(茨城書道美術振興会、茨城新聞社主催)が8日、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開幕した。日本書壇の最高峰と県内作家の秀作約350点を一堂に展示。節目を記念した特別展示や講演会も行われ、初日から多くの来場者でにぎわった。13日まで。(11、20面に関連記事)
同展は書美術の振興と書道文化の高揚を目的に、1973年に始まった。本県代表から国内トップレベルの作品までを網羅し、県内最大規模の書道展として親しまれている。
開幕式典で吉澤鐵之同振興会理事長は半世紀の歩みを振り返り、「中央書壇を目指す会として発足し、見事にその花を咲かせたと自負している。多くの皆さまのおかげと感謝している」とあいさつ。続いて主催者と来賓代表がテープカットして幕開けを祝った。
会場では、徳川光圀の書状などを紹介する特別展「茨城の文化を築いた先達の書展」や、第23回茨城新聞学生書道紙上展の入賞作品約200点(優秀賞以上)も併せて展示。先人の息吹を感じる書から、未来に続く子どもたちの書まで、幅広い作品が並んだ。(滝山亜紀)

「日本の書展茨城展」の開幕を祝って、テープカットする関係者ら=水戸市千波町、鹿嶋栄寿撮影
日本の書展茨城展 奨励賞受賞者の横顔
茨城新聞:2023年04月09日掲載第50回日本の書展茨城展(茨城書道美術振興会、茨城新聞社主催)が8日から13日まで、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開かれる。茨城書壇選抜展の奨励賞受賞者15人を2回に分けて紹介する。
■大小や濃淡を意識 筑西市、芦沢香紫さん
中国宋時代の司馬光による絶句、初夏二題を浅香鉄心先生の書を参考に書作しました。日々の競書や書作において文字の大小、墨の濃淡に苦慮する中で、特に意識を高めたように思います。今後も悩みながらも修練し続けたいと思います。
■流れるように書く 日立市、石井桐苑さん
漢字の行書体を中心に勉強してきました。今回の出品作は、墨量、線質そして余白を考えながら、流れるように書こうと取り組みましたが、思うように書けず苦心しました。これからも日々精進してまいります。
■墨量保ち厳しい線 水戸市、石川茜舟さん
2度目の受賞となり、なお一層心が引き締まる思いです。半切で縦6文字を書かせていただきましたが、墨量を保ちつつ、いかに厳しい線を出せるかに苦心しました。いろいろな作品に挑戦し、精進を重ねたいと思います。
■変化する空間美を 龍ケ崎市、岩原和枝さん
百人一首から好きな13首を選び、前半は散らし書きで余白の美しさを求め、山場は行書きで横への響きと緊張感を出し、終盤は余韻を残すよう細字でまとめました。3構成の散らしで変化する空間美を感じていただけたら幸いです。
■篆書の造形美追究 水戸市、江幡鋳卿さん
今回は印篆(いんてん)の白文と西周時代の金文から取った朱文の印を出品しました。二顆(か)とも筆意を線に注入するように心がけ奏刀しました。これからも篆書の持つ造形美を方寸の世界に展開し、篆刻の美を追究していきたいと思っています。
■木簡隷力強く表現 日立市、大塚秀次さん
木簡隷を表現のテーマとして取り組みました。まだまだ力不足な作品だと思っていたため、受賞できたことに大変驚いています。今回の受賞を励みにして、これからも力強い作品を書いていこうと思います。
■初の試み、違う勉強 鉾田市、皆藤可逍さん
受賞作は、以前に調和体で書いた詩文を半切サイズに漢字3行でまとめたものです。このような試みは今回が初めてで、また違う勉強ができました。これからも書の魅力とその難しさを感じながら続けていきたいです。
■特殊な素材で挑戦 日立市、木村白峰さん
今回の作品は初の試みです。木を薄く削り、裏打ち加工した特殊な素材を入手することができたため挑戦してみました。細字多字数作品なので、紙と違い難しく墨の濃度や墨量など、四苦八苦しながらの制作となりました。
第50回日本の書展茨城展(茨城書道美術振興会、茨城新聞社主催)が13日まで、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開かれている。茨城書壇選抜展の奨励賞受賞者15人のうち、残る7人を紹介する。
■筆持つ時間楽しみ 水戸市、小口まさ江さん
静かな自分の時間が欲しくて、息子が中学生になったのを機に先生のご指導を受けるようになりました。紙の前で筆を持つ時間が何よりの楽しみです。今回は古い料紙を7枚つなぎ、西行の歌を書きました。心を大切に今後も精進します。
■調和体 工夫重ねる 常陸太田市 篠原挙秋さん
読める書に憧れ、古典の少ない調和体に取り組んで25年。試行錯誤しながら向き合い、紙に合う墨、筆、そして詩文とが合致した時はうれしいです。そして作品を見てくださる方に伝われば幸いです。
■流動性や線質配慮 水戸市、福田明代さん
新古今和歌集から6首を選び、和歌の季節に合わせた6色の料紙に書き作品にした。間(ま)の取り方、墨の潤渇、文字の流動性や線質に配慮。日本の豊かな自然、季節の移り変わりを和歌と共に楽しんでいただけたらうれしいです。
■古典 創作のベース 水戸市、牧野美香さん
思いがけない受賞に驚いています。墨の香りに包まれて、作品をどう仕上げようかとイメージする時間が楽しいです。少しでも重みや深みのある字が書けるよう、創作のベースとなる古典の勉強を続けていきたいと思います。
■一層の精進を覚悟 結城市、谷嶌明峰さん
長年の課題「墨量・筆圧不足」を念頭に置き、久しぶりの調和体。不安いっぱいでの作品作りでした。奨励賞の栄を受けましたこと、喜びもひとしおです。今回の賞に恥じぬよう、なお一層の精進を覚悟しました。
■木簡の研究続ける 日立市、渡辺海風さん
師の吉澤石琥先生のご指導により、月例競書作品は木簡を数十年勉強しています。記念すべき50回展での受賞は望外の喜びであり、今後は敦煌、楼蘭を俯瞰(ふかん)し、木簡をさらに研究していきたいと考えています。
■書できること感謝 高萩市、渡辺子遊さん
中国北宋の文人、蘇東坡の詩を北魏の楷書で制作。扁平(へんぺい)な字形と文字の潤渇・疎密等の表現で立体感を追求しましたが、理想と程遠く時間切れとなりました。締め切りに追われる日常ですが書作に関われることに感謝して過ごしたいです。

奨励賞受賞者

奨励賞受賞者
第23回茨城新聞学生書道紙上展
茨城新聞:2023年02月17日掲載県内の児童生徒らの書道作品を公募する「第23回茨城新聞学生書道紙上展」(茨城新聞社、茨城書道美術振興会主催)の入賞作品が決まり、最高賞となる茨城県知事賞には水城高等学校3年の吉澤歩花さん(水戸市)が輝いた。本展は、日本の伝統文化である書道を通して、次世代を担う子どもたちの豊かな心を育て、書道美術の普及と向上を目的に毎年開催している。部門は半紙作品の「幼年・小学生・中学生の部」と条幅作品の「高校生の部」で構成され、2部門の応募総数は9千377点。茨城書道美術振興会の役員が審査に当たり、県知事賞などの特別賞20点、優秀賞178点、奨励賞818点を選出した。特別賞と優秀賞の計198点は4月8~13日まで、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館で展示される。入場無料。

掲載紙面

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小林さん日展特選祝う 書公募展 佐川さん読売大賞も
茨城新聞:2022年12月08日掲載全国規模の公募展、第9回日展の書科で特選を受賞した小林千早さん(63)=神栖市=と、第38回「読売書法展」漢字部門で、読売大賞に輝いた佐川峰章さん(40)=高萩市=をたたえる祝賀会が7日、水戸市内で開かれ、会員や関係者らが喜びを分かち合った。
祝賀会は、茨城書道美術振興会が主催。あいさつで名誉顧問の星弘道さん、理事長の吉澤鐵之さんらが登壇し、2人の活躍にエールを送った。
日展は11月、東京都内で開催。日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5科で構成し、書科には8576人が応募し、1089点が入選した。このうち特選は10点のみ。
読売書法展は8月に開かれた。漢字、かな、篆刻(てんこく)、調和体の4部門に毎年約2万点の作品が寄せられており、同賞の受賞は県内作家で初めてとなった。
会場で2人に花束が贈られ、小林さんは「今後も古典を追求し、目標を持って頑張りたい」、佐川さんは「茨城の書壇に恥じぬよう、研さんを積みたい」と、それぞれ抱負を語った。(滝山亜紀)

花束を手に笑顔を見せる小林千早さんと佐川峰章さん(左から)=水戸市宮町
書展50回で記念事業 書美術振興会 講演会や特別展
茨城新聞:2022年12月08日掲載茨城書道美術振興会(会長・小田部卓茨城新聞社会長)は7日、50回の節目となる来年春の「日本の書展茨城展」に合わせ、記念事業として講演会や特別展を開くほか、同展の歩みを振り返る記念誌を作成することなどを正式に決めた。常任理事会を水戸市で開き、了承した。
同展は来年4月8~13日に同市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開催することが決まっている。
記念講演会は、日本美術院会員で全国書道美術振興会理事長の髙木聖雨さんが講演する。記念誌は同展開幕までに千部を発行する予定。徳川光圀の書状など県内作家所蔵の書軸などを展示する特別企画「茨城の文化を築いた先達の書展」も同会場で開く。
吉澤鐵之理事長は「来年は50回展の大事な節目。振興会が着実に進歩していることをうれしく思う。継続は力なり、ということをしみじみ感じる」と述べた。
理事会に先立ち、第23回茨城新聞学生書道紙上展(来年2月17日掲載予定)の最終審査があり、応募作品9377点から特別賞20点が選ばれた。(高阿田総司)
特別賞受賞者は次の通り。(敬称略)
▽県知事賞 吉澤歩花(水城高3年)▽県議会議長賞 会沢埜々子(茨城高2年)▽県教育長賞 一色紗羽(茗渓学園高1年)伊東琴音(ひたちなか市立那珂湊中3年)平塚全(行方市立麻生東小6年)▽水戸市長賞 大和田奈那(水海道一高3年)福地美音(日立市立十王中2年)福地真音(同市立櫛形小5年)▽水戸市教育長賞 西村和夏(茨城キリスト高2年)髙橋菜奈(潮来市立牛堀中3年)グエン キュウ ヴィ(結城市立絹川小4年)▽県子ども会育成連合会理事長賞 石橋桜音(行方市立麻生小3年)横田愛音(鹿嶋市立大同西小2年)沼田悠愛(那珂市立菅谷東小1年)▽茨城新聞社長賞 小澤奈々海(水戸葵陵高1年)吹野心優(笠間市立友部二中1年)長谷川美緒(ひたちなか市立長堀小6年)▽茨城書道美術振興会理事長賞 梅原望来里(小美玉市立玉里学園義務教育学校8年)菊池陽育(笠間市立友部中1年)田那辺愛来(那珂市立横堀小5年)

「茨城新聞学生書道紙上展」の審査をする茨城書道美術振興会の役員ら=水戸市宮町
日展 特選に橋本さん、小林さん 洋画と書、初受賞
茨城新聞:2022年10月25日掲載公益社団法人日展は24日までに、第9回日展(国立新美術館、11月4~27日)洋画科、工芸美術科、書科の入選者を発表し、本県関係は洋画科で橋本弘幸さん(68)=那珂市=写真右、書科で小林千早さん(63)=神栖市=同左=が特選を受賞した。特選はともに初めて。
洋画科、橋本さんの受賞作「生」は生命をテーマに、美しく咲くヤマユリと、枯れて種を残すヒマワリを対照的に描いた。授賞理由は「コントラストを生かした張りのある力強い雰囲気が出てきている。受賞に値する」などとされた。
書科、小林さんは「蘇東坡詩」で受賞。行草体の5行書きで、200字を超える多字数を、流れを意識しながら一気に書き上げた。「書き出しから最後まで一貫した作に仕上げ、心地よさを感じさせる」などが授賞理由に挙がった。
橋本さんは元教員で美術団体・光風会会員。受賞の知らせを受け、「うれしいと同時に身が引き締まる思い。賞を励みに今後も頑張っていきたい」とコメント。小林さんは元高校教諭。日本書作院常任理事、龍賓書道会事務局員を務めており、「栄えある賞を頂き、今後作家としての責任の重さを痛感している」と話した。
本県関係の特選受賞は、洋画科は2年連続、書科は2020年から3年連続となる。(滝山亜紀、高阿田総司)

橋本弘幸さん

小林千早さん
50回の節目、記念事業 茨城書道美術振興会 「書展茨城展」計画承認
茨城新聞:2022年06月07日掲載茨城書道美術振興会(吉澤鐵之理事長)は6日、水戸市内のホテルで2022年度常任理事会を開き、来年度50回の節目を迎える「日本の書展茨城展」の事業計画などを承認した。
新型コロナウイルスの感染拡大への配慮から、総会は書面決議方式で行った。
同理事会では、基幹事業である「日本の書展茨城展」を含む本年度の事業計画と決算報告に続き、来年度の事業計画を決議。第50回は来年4月8~13日を会期とし、関連事業として先賢回顧展「茨城の文化を築いた先達の書」や、50年の歩みを振り返る記念誌を作成することなどが決まった。
同理事会で吉澤石琥同会副理事長は、50回展に向け「県内外に(本県の)書の深さ、層の厚さを感じていただきながら、皆で盛り上げていきたい」などと語った。(滝山亜紀)

あいさつする吉澤石琥茨城書道美術振興会副理事長=水戸市宮町
ウクライナ支援へ 義援金20万円寄託 茨城書道美術振興会
茨城新聞:2022年04月16日掲載茨城書道美術振興会(吉澤鐵之理事長)は15日までに、「ウクライナ救援に役立ててほしい」と、20万円を茨城新聞文化福祉事業団に寄託した。
第49回日本の書展茨城展(9~14日、水戸市のザ・ヒロサワ・シティ会館)会場で、吉澤理事長が茨城新聞社の小田部卓会長に目録を手渡した=写真。吉澤理事長は「ウクライナの惨状を目にするたびに衝撃と失望を覚える。私たちが平和な日本で書のみやびな世界に浸れることに感謝するとともに、少しでもお役に立ちたいと考えた。一日も早い解決を祈ります」と話した。
義援金は日本赤十字社を通じてウクライナ救援活動の支援に役立てられる。

茨城新聞社の小田部卓会長にウクライナ義援金の目録を手渡した、茨城書道美術協会の吉澤鐵之理事長(前列左から2人目)
茨城書道美術振興会 学生書道紙上展に協賛金100万円寄付
茨城新聞:2022年04月15日掲載茨城書道美術振興会(吉澤鐵之理事長)は14日までに、茨城新聞社が毎年実施している「茨城新聞学生書道紙上展」への協賛金として100万円を寄付した。
水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開かれた第49回日本の書展茨城展の会場で、吉澤理事長から茨城新聞社の小田部卓会長に目録が贈られた。
紙上展は、茨城新聞社が小中高校生の書道作品を公募、審査して選んだ優秀な作品を紙上で発表、紹介している事業。同振興会の協力を得て毎年2月ごろに実施している。

協賛金の目録を手渡す茨城書道美術振興会の吉澤鐵之理事長(中央右)=水戸市千波町
茨城書道美術振興会、星氏の芸術院会員祝う 関係者ら喜び新た 水戸
茨城新聞:2022年04月12日掲載茨城書道美術振興会名誉顧問を務める書家、星弘道氏(77)の日本芸術院会員就任祝賀会が9日、水戸市内のホテルで開かれ、同院会員として先輩となる彫刻家、能島征二氏や主催した同振興会関係者らが星氏に祝意を示した。
祝賀会では同振興会の吉澤鐵之理事長が「星先生の日本芸術院会員就任は本県書道界の悲願だった」と喜びを語り、同会長で茨城新聞社会長の小田部卓氏は「星先生は茨城書道美術振興会の育ての親。これからも会をけん引してほしい」と話した。能島氏は「星さんは実力もさることながら、幸運を引き寄せる人だ」とお祝いの言葉を口にした。
星氏は栃木県生まれながら本県にゆかりが深く、日本書作院理事長などの要職を務めている。日本芸術院会員には先月就任。星氏は「能島先生との親交がこういう結果につながった。気が引き締まる思い。少しでも後進の役に立つようこれからも精いっぱい精進する」と、祝賀会で決意を語った。

星弘道氏(前列中央)の日本芸術院会員就任祝賀会で記念撮影する出席者たち=水戸市内
日本の書展茨城展 最高峰の書、身近に 筆遣い、墨線に注目
茨城新聞:2022年04月10日掲載水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で9日、「第49回日本の書展茨城展」が開幕した。国内最高峰の作家を含め、本県の代表や選抜作家らの作品が一堂に展示され、来場者は書の前に立ち止まり、筆遣いや墨線に注目しながら鑑賞した。
日本芸術院会員に就任した星弘道さんは、草書による「天晴地明」を、茨城書道美術振興会理事長の吉澤鐵之さんは刻字で「行無邪」を出品。それぞれウクライナ侵攻に関わる出来事に心を痛め、星さんは「リーダーの大切さ、あるべき姿を改めて考えさせられた」などと話した。
会場にはさまざまな書体の独創性あふれる作品が並び、日展会友の福田明代さん(70)=水戸市=は、かなで同展に初出品。「漢字の強さを学ばせてもらい、自身の書に生かしたい」と感想を述べた。
このほか茨城新聞学生書道紙上展の優秀作品も展示された。水戸市の小学3年生、鈴木一路さん(8)は伸び伸びと書いた半紙の「ほん」を前に、「元気よくはねる部分に気を付けた」と笑顔を見せた。14日まで。入場無料。
同展で奨励賞を受賞した10人は次の通り。(敬称略、順不同)
中村裕美子、西野香葉、中尾慧雪、坂本蘭香、中田寶雲、津﨑麗江、鈴木赤鳳、一ノ瀬利風、秋山博華、石川楽堂

「日本の書展茨城展」の展示作品を鑑賞する来場者=9日午後、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館
日本の書展茨城展開幕 珠玉の300点一堂に 水戸
茨城新聞:2022年04月10日掲載第49回日本の書展茨城展(茨城書道美術振興会、茨城新聞社主催)が9日、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開幕した。現代日本書壇の最高峰と本県書家の優れた作品約300点が一堂に展示された。初日から大勢の人が会場を訪れ、書芸術の粋を堪能した。14日まで。 (24面に関連記事)
同展は1973年から続く県内最大規模の書道展。県内や中央書壇の秀逸な作品を一堂に集め、作品の内容、出品点数ともに本県随一の水準を誇る。日本芸術院賞受賞者などの「現代書壇巨匠」をはじめ、5部門で構成されている。
開幕式典で、茨城書道美術振興会長の小田部卓茨城新聞社会長は「会員一同さらなる研さんに励み、茨城の書道界のレベルアップを図っていく」とあいさつ。吉澤鐵之同振興会理事長は「先人が約50年前につくった振興会は、ここ数年本当に成果が出ている。皆さんのおかげ」と述べた。続いて主催者と来賓代表がテープカットして開幕を祝った。会場では、第22回茨城新聞学生書道紙上展の入賞作品約200点(優秀賞以上)も併せて展示。本県関係全作品は振興会ホームページで画像を閲覧できる。

「日本の書展茨城展」の開幕を祝ってテープカットする来賓や関係者ら=9日午後、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館
芸術院新会員に星さん
茨城新聞:2022年02月23日掲載日本芸術院新会員として22日、9人が新たに選ばれた。このうち茨城書道美術振興会名誉顧問の星弘道さんは、本県との関わりが深い。発表を受け、本人とともに県内関係者から喜びの声が上がった
■星さん 書美術振興に力
筑西市出身の故浅香鉄心氏に師事し、茨城書道美術振興会名誉顧問の星さんは「皆さまから支持を得られたことを、大変うれしく思っている」とコメント。本県の関係者との歩みに思いを寄せながら、「さらに日本の芸術のために尽力していきたい」と抱負を語った。
同会理事長の吉澤鐵之さん(67)=水戸市=は、「いつも穏やかでおおらかだが、書に対する内に秘めた情熱もある。実力と人柄の両方が理解されての結果であり、みな誇らしい気持ち」と話した。
2006年に日本芸術院会員に選出された彫刻家で県美術展覧会長の能島征二さん(80)=水戸市=は、「星さんが会員となることで、茨城の書壇が大いに飛躍するだろう。大変おめでたい」と喜んだ。

星弘道さん=2019年12月、東京都内
虎の字、お目見え 常陽銀土浦支店 書家・吉澤さん揮毫
茨城新聞:2021年12月31日掲載土浦市中央の常陽銀行土浦支店の店頭に、来年の干支(えと)「虎」の一文字が書かれた縦3メートル10センチ、横1メートル60センチの書がお目見えした。
揮毫(きごう)したのは、日本書作院副理事長や茨城書美術振興会副理事長などを務める書家、吉澤石琥さん。吉澤さんによると、「水戸藩9代藩主徳川斉昭公が得意とした『虎の尾』と称される、終画を上に持ち上げる書法をイメージした作品」という。
同支店では毎年、書家に干支の動物の文字を揮毫してもらった作品を、1年間展示している。同支店の土井宣弘統括副支店長は「毎年、作品を楽しみにしているお客さまもいる。迫力がある字体で立派なものを書いていただきうれしい」と話した。(成田愛)

来年の干支、「虎」の文字が書かれた作品=土浦市中央
「書展」4月9日開幕 茨城書道美術振興会 開幕イベント見送り
茨城新聞:2021年12月09日掲載茨城書道美術振興会は8日、水戸市内で常任理事会を開き、「第49回日本の書展茨城展」を来年4月9日から14日、同市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開催することを決めた。
初日にオープニングセレモニーと授賞式を行い、書道パフォーマンスなどのイベントは実施を見送る。節目の第50回展を控え、吉澤鐵之理事長は「記念になるよう、一丸となって進んでいきたい」と述べた。
理事会に先立ち「第22回茨城新聞学生書道紙上展」(来年2月17日付掲載予定)の最終審査が行われ、応募作品9182点の中から特別賞20点を選出した。(滝山亜紀)
特別賞受賞者は次の通り。(敬称略)
▽県知事賞 柴沼杏奈(水戸二高3年)
▽県議会議長賞 稲毛彩華(水戸葵陵高2年)
▽県教育長賞 中島月音(同1年)中島里菜(那珂市立菅谷小6年)恒松佑妃(つくば市立春日学園義務教育学校9年)
▽水戸市長賞 仙波菜穂(日立一高3年)野村美空(茨城大学教育学部付属中2年)田中心結(日立市立櫛形小5年)
▽水戸市教育長賞 松田万里枝(竜ケ崎一高2年)馬場美羽(守谷市立けやき台中3年)小山希子(笠間市立友部小4年)
▽県子ども会育成連合会理事長賞 篠﨑灯里(桜川市立雨引小3年)鈴木一路(水戸市立新荘小2年)上野雄生(日立市立豊浦小1年)
▽茨城新聞社長賞 大島咲希(水城高1年)菊池陽育(笠間市立友部小6年)久津那爽香(つくば市立春日学園義務教育学校7年)
▽茨城書道美術振興会理事長賞 坂本藍梨(ひたちなか市立那珂湊中2年)高岡舞(北茨城市立中郷中1年)荒木優瑞(ひたちなか市立外野小5年)

「茨城新聞学生書道紙上展」の審査をする吉澤鐵之茨城書道美術振興会理事長ら=水戸市宮町
日展審査員、特選たたえる 水戸で祝賀会 吉澤石琥さん、時崎五鳳さん
茨城新聞:2021年12月09日掲載今秋、東京で開かれた第8回日展の書科で審査員に就任した吉澤石琥さん(70)=那珂市=と、同展書科の特選を受賞した時崎五鳳さん(63)=高萩市=をたたえる祝賀会が8日、水戸市内のホテルで開かれた。2人が所属する茨城書道美術振興会(会長・小田部卓茨城新聞社会長)が主催し、同会会員ら関係者が喜びを分かち合った。
吉澤さんの審査員就任と時崎さんの特選受賞はともに初めて。日展は日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5科からなる国内最大級の公募展。各科の審査員は17人で、外部審査員は2人。今年の同展は書科に8518点の応募があり、1083点が入選、公募の最高賞に当たる特選は10点のみが受賞した。
吉澤さんは「皆さんのおかげでやっと一人前になれて、日展の審査員になれた。これからは、自分で何かいい物を残していきたい」。時崎さんは「賞の重さを日々、ひしひしと感じている。まだまだ半人前だが、この道を少しずつでも前に進んでいきたい」とそれぞれ謝辞を述べた。(高阿田総司)

祝賀会で祝福を受けた吉澤石琥さん(左)と時崎五鳳さん=水戸市宮町
吉澤鐵之さんが茨城新聞130周年を記念し揮毫
茨城新聞:2021年07月05日掲載
7月5日付別刷
茨城新聞創刊130周年記念 日本の書展茨城展
茨城新聞:2021年04月08日掲載茨城新聞社は、茨城書道美術振興会と共催で「第48回日本の書展茨城展」を10日から開催します。現代日本書壇の最高峰と本県の書家の秀作約300点を一堂に展示。同振興会のホームページでも本県関係出品者の作品画像を閲覧できます。また、同時開催として「第21回茨城新聞学生書道紙上展」の入賞作品約200点(優秀賞以上)も展示します。
【目的】茨城の書道美術の振興と書道文化の高揚を図る
【会期】10日(土)~15日(木)、午前9時~午後5時(最終日は午後2時まで)
【会場】ザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)展示室、県民ギャラリー(水戸市千波町)
【展示内容】現代書壇巨匠、現代書壇代表(全国巡回展)▽茨城書壇招待作家展、茨城書壇代表作家展、茨城書壇選抜展
【入場料】無料
【後援】県、県教育委員会、文化庁、共同通信社、NHK水戸放送局、全国書美術振興会
【問い合わせ】茨城新聞社営業局事業部(電)029(239)3005
「書展」4月10日開幕 茨城書道美術振興会 授賞式は見送り
茨城新聞:2020年12月10日掲載茨城書道美術振興会(会長・小田部卓茨城新聞社会長)は9日、水戸市内のホテルで常任理事会を開き、次回の「第48回日本の書展茨城展」を来年4月10日~15日に同市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開催することを決めた。
今春の第47回展は、新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ中止した。次回も授賞式や高校生の書道パフォーマンスなどは実施を見送る。吉澤鐵之理事長は「イベントを抑えて発表の場を確保したい」と述べた。
理事会に先立ち「第21回茨城新聞学生書道紙上展」(来年2月18日付掲載予定)の最終審査が行われ、応募作品9239点の中から、特別賞20点を選出した。
特別賞受賞者は次の通り。(敬称略)
▽県知事賞
植田涼(水戸葵陵高3年)
▽県議会議長賞
高堀采和(竜ケ崎一高2年)
▽県教育長賞
小林愛子(行方市立北浦小6年) 会沢埜々子(茨城中3年) 飯村陽依(水戸二高1年)
▽水戸市長賞
海老沢蒼空(茨城町立青葉小5年) 野上友希(高萩市立高萩中2年) 川島絢子(茗渓学園高3年)
▽水戸市教育長賞
田中心結(日立市立櫛形小4年) 中崎優衣(常陸大宮市立大宮中3年) 清水茉莉(太田一高2年)
▽県子ども会育成連合会理事長賞
中村吉秀(日立市立田尻小1年) 篠崎灯里(桜川市立雨引小2年) 中山あかり(八千代町立中結城小3年)
▽茨城新聞社長賞
磯瑠海(小美玉市立玉里小6年) 宇佐美心乃(水戸市立四中1年) 波戸陽太郎(開成高1年)
▽茨城書道美術振興会理事長賞
海老沢大輝(笠間市立友部小5年) 織田夏鈴(結城市立結城東中1年) 武藤清華(笠間市立友部二中2年)

「茨城新聞学生書道紙上展」の審査をする吉澤鐵之茨城書道美術振興会理事長(中央)ら=水戸市宮町
日展特選 2氏たたえる 山内さん、辻さん 水戸で祝賀会
茨城新聞:2020年12月10日掲載今秋、東京で開かれた「改組新第7回日展」の書科で特選を受賞した山内香鶴さん(水戸市)と辻敬齋さん(同)をたたえる祝賀会が9日、水戸市内のホテルで開かれた。2人が所属する茨城書道美術振興会(会長・小田部卓茨城新聞社会長)が主催し、同会の仲間や来賓など約40人が活躍の喜びを分かち合った。
今年の日展では、書科には8431点の応募があり1069点が入選。公募入選中、最高となる特選は10人が選ばれた。山内さんは2018年に続き2回目、辻さんは初の受賞。
祝賀会では、発起人の小田部会長が「2人の特選は会として誇り」と祝福。来賓で日展理事、日本芸術院会員、県美術展覧会長の能島征二さんが「コロナ禍の困難な時に特選を取られた」とたたえ、日展理事の書家で県美術展覧会名誉会員、星弘道さんは「引き立てたくても作品が光っていないと難しい。2人の作品は、特選の作品全体の中でも光っていた」と述べた。
謝辞で、山内さんは「お褒めの言葉を頂き、本気にしてはいけないと思いつつ、心の中でガッツポーズした。本当は恐ろしくもあるが、悔いのないよう頑張っていきたい」、辻さんは「特選を頂けたことは感謝しかない。自分は石川県出身だが、いろいろな方にお世話になって育てていただいた。この感激を忘れることなく、茨城の書道の発展に努力していきたい」と述べた。(佐川友一)

日展で特選を受賞し祝福を受けた山内香鶴さん(左から3人目)と辻敬齋さん(同4人目)=水戸市宮町
茨城新聞企画「日展 本県ゆかりの書家 躍進」掲載
茨城新聞:2020年11月14日掲載
11月14日付
プロスポーツ県内4チーム 茨城新聞が応援旗贈呈
茨城新聞:2020年07月30日掲載県内のプロスポーツチームを応援しようと、茨城新聞社は25日、個人や企業の協力を得て製作した応援旗を、バスケットボール男子のBリーグ2部(B2)茨城ロボッツに贈った。
応援旗は、新型コロナウイルス感染拡大の影響でシーズンが打ち切られるなど大きな打撃を受けたプロスポーツチームを応援するため、ファンなどから協賛を募り製作。日展会員で茨城書道美術振興会理事長を務める書家、吉澤鐵之(てつし)さんが揮毫(きごう)した「健闘」の文字と、協賛した個人や企業の名前が刻まれている。
同日、贈呈式が水戸市内の体育館であり、茨城新聞社の沼田安広社長が茨城ロボッツの平尾充庸(あつのぶ)主将に応援旗を手渡した。吉澤理事長は「健闘を祈るということと、健康に気を付けながら闘ってほしいという意味を込めた」と文字に託した思いを説明。平尾主将は「『健闘』の言葉を背負いながら、チーム一丸となって戦っていきたい」と述べた。
応援旗は4枚作製し、サッカーJリーグ1部の鹿島アントラーズや同2部の水戸ホーリーホック、野球独立リーグ・ルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツに対し同日までに寄贈した。

応援旗を手にする茨城ロボッツのリチャード・グレスマンヘッドコーチと茨城新聞社の沼田安広社長、茨城書道美術振興会の吉澤鐵之理事長、茨城ロボッツの平尾充庸主将(左から)=水戸市水府町のリリーアリーナMITO
文化福祉事業団に収益金15万円寄託 茨城書道美術振興会
茨城新聞:2020年07月30日掲載茨城書道美術振興会(吉澤鐵之(てつし)理事長)は29日、オリジナルグッズ「コロナに負けるな 揮毫(きごう)入りクリアファイル」の販売収益金の一部、15万4930円を茨城新聞文化福祉事業団に寄託した。
クリアファイルは、県内の書道家に向けて新型コロナウイルス感染症の予防啓発を促そうと6月に作製した。吉澤理事長はじめ、鈴木赫鳳(かくほう)さん、吉澤石琥(せきこ)さん、山内香鶴(こうかく)さんの副理事長3人が本紙企画「コロナに負けるな」に揮毫した「慎獨」「一陽来復」など感染予防に関するメッセージ入り。2千枚をチャリティー販売し、完売した。
吉澤理事長は、同事業団の小田部卓理事長(茨城新聞社会長)と沼田安広常務理事(同社長)に目録を手渡し「書道、芸術の力で社会を元気にできるよう会員一丸となって精進したい」と話した。

茨城新聞文化福祉事業団の小田部卓理事長(前列右)と沼田安広常務理事(同左)に目録を渡す茨城書道美術振興会の吉澤鐵之理事長(同中央)と(後列左から)副理事長の吉澤石琥さん、鈴木赫鳳さん、山内香鶴さん=水戸市笠原町
茨城新聞企画「コロナに負けるな!」「医療従事者に感謝」に揮毫
茨城新聞:2020年05月30日掲載茨城新聞社の県民、読者向け応援企画「コロナに負けるな」と医療従事者への応援メッセージ企画に吉澤鐡之理事長と吉澤石琥副理事長、鈴木赫鳳副理事長、山内香鶴副理事長の揮毫が掲載されました。

4月30日付 吉澤鐡之理事長 「慎独(しんどく)」
ひとりをつつしむ、大学「君子必慎其独也」。
身を慎んで一人で過ごし、道をはずれないようにすること。
ひとりをつつしむ、大学「君子必慎其独也」。
身を慎んで一人で過ごし、道をはずれないようにすること。

5月23日付 吉澤石琥副理事長

5月27日付 鈴木赫鳳副理事長「一陽来復(いちようらいふく)」。
よくないことが続いた後に良い事がめぐってくること。
よくないことが続いた後に良い事がめぐってくること。

5月30日付 山内香鶴副理事長「丹魄(たんはく)」。
危急に際して智恵と勇気をもって真心を尽くす。
危急に際して智恵と勇気をもって真心を尽くす。
学生書道紙上展へ協賛金100万円寄付 茨城書道美術振興会
茨城新聞:2020年05月02日掲載茨城書道美術振興会(吉澤鐵之理事長)は1日、茨城新聞社が毎年実施している「茨城新聞学生書道紙上展」への協賛金として100万円を寄付した。
水戸市内の吉澤理事長の事務所で、吉澤理事長から、茨城新聞社の小田部卓会長(同振興会長)に目録が贈られた。
同紙上展は、茨城新聞社が小中高校生の書道作品を公募、審査して選んだ優秀な作品を紙上で発表、紹介している事業。同振興会の協力を得て毎年2月ごろに実施している。

協賛金の目録を手渡す茨城書道美術振興会の吉澤鐵之理事長(左)=水戸市内
来春の書展向け体制確認 茨城書道美術振興会、学生紙上展最終審査も
茨城新聞:2019年12月05日掲載茨城書道美術振興会(会長・小田部卓茨城新聞社会長)は4日、水戸市内のホテルで常任理事会と役員会を開き、来年4月11~16日に同市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開催する「第47回日本の書展茨城展」の中で実施する席上揮毫(きごう)などのイベントや各役員の役割分担などを決めるなど、体制を確認した。
常任理事会で小田部会長は、バスケットボール男子Bリーグ(B2)茨城ロボッツホーム戦の開始前の席上揮毫に触れ、「他分野と交差する画期的な取り組み」と評価した。吉澤鐵之(てつし)理事長は役員会で、4月の茨城の書展で旧来の図録作成の代わりに、学生紙上展の入賞作品を公開するなど「今年は大きな変革に取り組んだ」と力を込めた。
また、理事会に先立ち、「第20回茨城新聞学生書道紙上展」(来年2月20日付本紙予定)の最終審査が行われ、応募作品9655点の中から、特別賞20人を決めた。 (佐川友一)
受賞者は次の通り。(敬称略)
▽県知事賞 佐藤はるか(常総学院高3年)▽県議会議長賞 海老根圭太(水城高2年)▽県教育長賞 川島夢叶(水戸葵陵高1年)車田和可(那珂市立第一中3年)野上この榎(常陸大宮市立大宮西小6年)▽水戸市長賞 木村佳奈(佐竹高3年)友部愛(笠間市立友部中2年)池野上暖絆(笠間市立岩間第一小5年)▽水戸市教育長賞 澤畠知穂(水戸一高2年)成田望愛(ひたちなか市立勝田第一中3年)齋藤大和(那珂市立菅谷東小4年)▽県子ども会育成連合会理事長賞 海野有己(日立市立櫛形小3年)福地真音(同2年)綿引愛花(水戸市立吉田小1年)▽茨城新聞社長賞 河合志歩(日立一高1年)田島優希(高萩市立高萩中1年)横田真音(石岡市立南小6年)▽茨城書道美術振興会理事長賞 佐東直哉(日立一高付属中2年)松下正徳(茗溪学園中1年)岩上琴音(結城市立結城西小5年)

「第20回茨城新聞学生書道紙上展」の審査をする吉澤鐵之・茨城書道美術振興会理事長(中央)ら=水戸市宮町
力強く「一丸疾走」 B2ロボッツホーム戦前 書家・吉澤さん揮毫
茨城新聞:2019年11月23日掲載水戸市緑町のアダストリアみとアリーナで22日に行われたバスケットボール男子Bリーグ2部(B2)茨城ロボッツのホーム戦の試合前のイベントで、茨城書道美術振興会副理事長を務める書家、吉澤石琥(せきこ)さん(68)による書道パフォーマンスが行われた。ロボッツの今季のスローガンを訳した「一丸疾走」の4文字を力強く揮毫(きごう)した。
アリーナの照明が落とされ、スポットライトを浴びて登場した吉澤さんは、黒の作務衣姿。コートの床には幅2メートル、長さ10メートルの特製和紙が敷かれた。
吉澤さんは重さが15キロある大きな筆を両手で持ち、全身を振るって一気に書き上げた。スローガンは、チーム一丸で走り抜けるという意味があり、今季のチームの夢と決意が込められている。その思いに命を吹き込むように4文字が書き上がると、会場から大きな拍手が送られた。
ホーム戦でのこの企画は、球団と同振興会がコラボレーションした本年度初めての試み。9月に同振興会理事長、吉澤鐵之(てつし)さんが行ったのに続く第2弾。12月と来年3月にも予定されている。(佐川友一)

B2茨城ロボッツの試合前イベントで書道パフォーマンスを披露する吉澤石琥さん(右)=水戸市緑町のアダストリアみとアリーナ
「一丸疾走」席上揮毫 水戸 茨城書道美術振興会吉澤理事長
茨城新聞:2019年09月25日掲載■B2ロボッツ試合前
21日に水戸市のアダストリアみとアリーナで行われたバスケットボール男子のBリーグ2部(B2)茨城ロボッツ-福岡戦のオープニングイベントで、日展会員で茨城書道美術振興会理事長の吉澤鐵之さんが茨城ロボッツの今季スローガン「RUNasONE」の漢字表記「一丸疾走」を席上揮毫(きごう)した。
この揮毫は同振興会とのコラボ企画として初めて実施したもので、今後も同振興会役員が茨城ロボッツのホーム試合で披露する。
試合は茨城ロボッツが快勝し、開幕2連勝を飾った。

「一丸疾走」を揮毫する吉澤鐵之さん=水戸市緑町のアダストリアみとアリーナ
ロボッツ、今季スローガン 水戸・吉澤さん揮毫、書を披露
茨城新聞:2019年08月08日掲載■「一丸疾走」B2制覇へ
バスケットボール男子のBリーグ2部(B2)茨城ロボッツは1日、水戸市酒門町の書魁社で、「スローガンセレモニー」を開催した。今季のスローガン「RUNasONE」に合わせた漢字表記でのスローガンを「一丸疾走」にすると発表した。茨城書道美術振興会理事長を務める書家、吉澤鐵之さんが「一丸疾走」と揮毫(きごう)した書が披露され、今後、同振興会とのコラボ企画を実施していくことを明らかにした。
「RUNasONE」「一丸疾走」には、選手だけでなく、チームスタッフや社員全員が一丸となり、B2制覇、1部(B1)昇格に向け全力で走り抜くという意味が込められている。
吉澤さんは「一は簡単な字だが気持ちを込めた。丸のはね上げ、走の最後は決め技。疾は、丸と走に挟まれるので、地味に書いた。静、動、静、動となるよう意識した」と作品のポイントを解説した。
式典後は山谷拓志社長、英国出身のアンソニー・ガーベロット新ヘッドコーチ(HC)、真庭城聖選手、平尾充庸選手が書道を体験した。アンソニーHCは、選手らから「うまい」「センスがある」と絶賛されたが、「外国人が書道をやったからみんな感動しただけ」と謙遜。初めての体験に「普段はコンピューターで書くことが多いので、最初は緊張していたが、すごくいい経験ができた」とうなずいた。
ロボッツの今季開幕戦は9月21日、同市緑町のアダストリアみとアリーナで行う。吉澤さんが訪れ、書を披露する予定。(矢幡佳那子)

漢字表記のスローガン「一丸疾走」を書く選手ら=水戸市酒門町の書魁社
学生書道紙上展へ協賛金100万円寄贈
茨城新聞:2019年06月05日掲載茨城書道美術振興会(吉澤鐵之理事長)は3日、茨城新聞社が毎年実施している「茨城新聞学生書道紙上展」事業への協賛金として100万円を寄付した。
寄付は、同日に開かれた同振興会の常任理事会後に行われ、吉澤理事長から、小田部卓茨城新聞社長(同振興会会長)に目録が手渡された。
同紙上展は、茨城新聞社が小中高校生に作品を公募・審査し、優秀な作品を紙上で発表、紹介する。同振興会の協力を得て、年1回実施されている。

目録を手渡す茨城書道美術振興会の吉澤鐵之理事長(中央左)=水戸市宮町
女性初、副理事長に山内氏 吉澤理事長ら再選
茨城新聞:2019年06月04日掲載茨城書道美術振興会は3日、水戸市内のホテルで2019年度総会を開き、役員改選で、小田部卓会長(茨城新聞社長)、星弘道名誉顧問、吉澤鐵之(てつし)理事長を再選した。また新たに副会長に沼田安広氏(同新聞社常務取締役)、新副理事長に山内香鶴氏、事務局長に小野江華氏を選任した。
総会では、18年度の事業報告と収支決算報告の後、本年度の事業計画を承認した。計画では、基幹事業である「日本の書展茨城展」の第47回展の会期を来年4月11~16日と決め、来年2月に発表する「第20回茨城新聞学生書道紙上展」の応募期間を今年11月1~13日と決めた。
4月に実施した第46回日本の書展茨城展の入場者については、1825人と前年より128人下回ったが、ほぼ例年並みだったと報告された。
吉澤理事長は「次回(の書展で)は県展とは違う傾向の作品を出品する努力をしてほしい」と要請。また、スポーツ団体と連携する取り組みにも意欲を示した。改選後のあいさつで、小田部会長は、高校生の書道パフォーマンスなどを例に「新しいことに取り組む振興会をこれからも盛り上げていきたい」と述べた。
規約の改正も行われ、定年を迎えた80歳以上を対象に「董(とう)事」(常任理事経験者)、「幹事」(評議員経験者)などの役員ポストを設け、選任した。
副理事長は鈴木赫鳳、吉澤石琥氏が再任され、山内氏と合わせて3人になった。山内氏は女性初の副理事長となった。(佐川友一)
ほかの主な新役員は次の通り。(敬称略)
▽董事 石毛如水、大島丈雪、阪場香津泱、高瀬霞山、鶴見香萩、山村青雨▽常任理事 井坂幸雄、岡崎正人、川野辺泰雲

茨城書道美術振興会の総会で再選された吉澤鐵之理事長=水戸市宮町
高校生、躍動の運筆 日本の書展茨城展 3校 曲に合わせ披露
茨城新聞:2019年04月16日掲載「第46回日本の書展茨城展」(茨城書道美術振興会、茨城新聞社主催)2日目の14日、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)の同展会場内で「第1回茨城新聞社杯高校生書道パフォーマンス大会」が開かれた。県内3高校の3チームが音楽に合わせ、躍動感あふれる運筆を披露した。最優秀賞は水戸葵陵高が受賞した。同展は18日まで。
大会には明秀日立、水戸一、水戸葵陵の3校の書道部が参加。縦4メートル、横6メートルほどの特大用紙を舞台に、1チーム12人以内、6分間以内で演技した。
各チーム、若者に人気の楽曲に合わせ演技。友情や感謝の思いをカラー墨汁を用いて書き添えながら、大きな文字で題字を揮毫(きごう)、独創的な作品を完成させた。
水戸葵陵高は華麗なダンスを交え、新元号「令和」などを書き添えた後、「新生」と揮毫、新たな気持ちで新時代を駆け抜ける意思を込めた。水戸一高は伝統行事「歩く会」をテーマに「踏破」と書き、決して諦めない強い気持ちを表現。明秀日立高はロックバンドの楽曲から着想を得て、青春をテーマに「全力」と力強く揮毫した。
県内校同士の共演はこれまでなかったことから、生徒たちは「いい刺激になった」と口をそろえた。審査に当たった同振興会の吉澤鐵之理事長は「それぞれ工夫があって立派だった」と絶賛した。 (勝村真悟)

「日本の書展茨城展」の開幕を祝ってテープカットする関係者=水戸市千波町
日本の書展茨城展開幕 本県、中央書壇の秀作一堂 水戸
茨城新聞:2019年04月14日掲載本県、中央書壇の秀逸な作品を一堂に集めた「第46回日本の書展茨城展」(茨城書道美術振興会、茨城新聞社主催)が13日、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開幕した。5部門に約370点が並ぶ。初日は出品者による席上揮毫(きごう)(実演)も行われ、多くの鑑賞者が楽しんだ。18日まで。
開会式で同振興会長の小田部卓茨城新聞社長が「全国トップ水準の茨城の書に触れてほしい」とあいさつ。吉澤鐵之理事長は「若い人を育て、伝統を未来につなぐよう頑張っていく」と述べた。来賓の大井川和彦知事は「今後も茨城の書道文化が発展していってほしい」と期待を込めた。この後、主催者と来賓の代表らがテープカットした。
同展は1973年から毎年開催。中央書壇の巨匠らの作品を集めた2部門と県内書家の3部門の計5部門で構成し、「第19回学生書道紙上展」の入賞作も併せて展示する。会期中、出品者による作品解説が行われる。
初の試みとして「第1回茨城新聞社杯」と銘打ち、高校書道部のパフォーマンス大会が14日午後1時から開かれる。(佐川友一、写真は菊地克仁)

「日本の書展茨城展」の開幕を祝ってテープカットする関係者=水戸市千波町
席上揮毫に拍手 三者三様 大胆、繊細に 日本の書展茨城展
茨城新聞:2019年04月14日掲載「第46回日本の書展茨城展」が13日、水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で開幕。初日は、茨城書道美術振興会の書家3人による「席上揮毫(きごう)」が行われ、三者三様に持ち味を発揮した演技に、鑑賞者らから盛んに拍手が送られた。
実演したのは井上光基さん(漢字)、秋山和也さん(仮名)、山内白華さん(篆刻(てんこく))。井上さんが「龍翔鳳舞」、秋山さんが山部赤人の和歌、山内さんが「不繋之船(ふけいのふね)」を題材に、作品を完成させた。
紙に打ち付けるように太い筆を運んだ井上さん。秋山さんは細い筆で繊細な線の妙技を披露した。山内さんは、鑿(のみ)のような道具を使って、石の板に文字を彫る作業の流れを見せた。
終了後、同振興会の吉澤鐵之理事長が、周囲に請われ、次の元号「令和」を揮毫する場面も。日立市の小学6年、下山愛栞(あいり)さん(11)は「筆の勢いがすごかった」と感想を話した。(佐川友一、写真は菊地克仁)
同展で、奨励賞に10人が決まった。受賞者は次の通り。(敬称略、順不同)
小松雲峰(石岡市・茨城書壇代表作家推挙)石川茜舟(水戸市)中村裕美子(同)伊藤浄遠(高萩市)渡辺子遊(同)大和田豊久(那珂市)君野爽神(日立市)宍戸魁山(神栖市)柴沼秀風(土浦市)玉津啓園(ひたちなか市)

揮毫する井上光基さん=水戸市千波町

揮毫する秋山和也さん=水戸市千波町

篆刻の技を披露する山内白華さん=水戸市千波町
「日本の書展茨城展」 来年4月13日開幕
茨城新聞:2018年12月06日掲載茨城書道美術振興会(会長・小田部卓茨城新聞社長)は5日、水戸市内のホテルで理事会と役員会を開き、中心事業の「第46回日本の書展茨城展」を同市千波町の県民文化センターで来年4月13~18日に開くことを決めた。
小田部会長は、新規事業の同展会期中14日に行う高校生による書道パフォーマンス大会について「時代時代に合った新たな試みを展開していく。若者に興味を持ってもらいたい」と意気込みを語った。
また、第19回茨城新聞学生書道紙上展(来年2月中旬に特集掲載予定)の最終審査があり、応募9716点の中から特別賞20人が決まった。吉澤鐵之(てつし)理事長は「過去15年間1万点をキープしてきたが、今年9千点台となった。来年は頑張って盛り返したい」と話した。受賞者は次の通り。(敬称略)
▽県知事賞 木田みのり(明秀学園日立高3年)▽県議会議長賞 伊藤綾乃(茗溪学園高2年)▽県教育長賞 武弓穂香(水戸三高1年)山崎俊亮(開成中3年)塩畑明日美(笠間市立岩間二小6年)▽水戸市長賞 江幡里奈(水戸葵陵高3年)成田望愛(ひたちなか市立勝田一中2年)下山愛栞(日立市立櫛形小5年)▽水戸市教育長賞 水沢一暢(水戸葵陵高2年)仙波菜穂(日立市立十王中3年)高沢奏(同市立櫛形小4年)▽県子ども会育成連合会理事長賞 片山瑚花(同市立坂本小3年)大内美南(那珂市立芳野小2年)瀬底りおな(つくば市立谷田部小1年)▽茨城新聞社長賞 人見亨香(水戸一高1年)山野珠々菜(水戸市立笠原中1年)林直輝(笠間市立宍戸小6年)▽茨城書道美術振興会理事長賞 鳴戸彩乃(那珂市立一中2年)横山凜星(茨城大教育学部付属中1年)石川莉央(結城市立上山川小5年)
千鳥会 記念品は辻徹さん酒杯 書家11人が箱書き
茨城新聞:2018年12月03日掲載来年1月8日開催の「千鳥会」の記念品(非売品)は、常陸大宮市在住の漆工芸作家、辻徹(つじとおる)さんによる酒杯。「栗溜塗盃(くりためぬりさかずき)」と命名され、栗の木を材料に大子漆で仕上げた温かみのある作品となっている。
作者の辻さんは1963年、札幌市生まれ。東京芸大で漆工芸を学び、茨城県内に制作の拠点を構え、大子漆を用いた作品を発表している。現在、日本工芸会準会員、茨城工芸会委員、茨城県美術展覧会員。
辻さんは作品について「素材感を生かし、使い込むほどに色つやが良くなる塗りを心掛けている。漆器を育てる楽しみも味わってほしい」と話している。
作品の箱書きは、茨城書道美術振興会の吉澤鐵之理事長をはじめ、鈴木赫鳳、吉澤石琥、山内香鶴、秋山和也、井上光基、小沼典弘、小野江華、佐川峰章、辻敬齋、山内白華の11氏が一つ一つ丁寧に書き上げた。

辻徹さん作「栗溜塗盃」

辻徹さん
日展 山内さん、書で特選 「晩泊濟陽」 気に満ちた作品
茨城新聞:2018年10月23日掲載公益社団法人日展は22日までに、全国公募美術展「改組新第5回日展」(11月2~25日、国立新美術館)の洋画、工芸美術、書の特選受賞者と入選者を発表した。本県関係作家では、書の山内香鶴(こうかく)さん(水戸市)が特選を受賞した。
山内さんの受賞作「晩泊濟陽(ばんぱくせいよう)」は「鋭い線質が生かされた気に満ちた作品。書きぶりは明清の行草体だが、さかのぼれば王羲之(おうぎし)に行き着くことを感じさせる」などと評価された。
初の特選となった山内さんは「いい先生方に巡り会えたおかげ。今後もいい作品を目指して稽古に励みたい」と話した。山内さんは1953年生まれ。日展会友。読売書法会理事。茨城書道美術振興会事務局長や県芸術祭美術展覧会委員・審査員などを務める。
日本画・彫刻の特選受賞者と入選者は25日に発表予定。
茨城書道美術振興会(吉澤鐵之理事長)は4日、県内書家によるチャリティー色紙展示即売会の収益金の一部、24万6147円を茨城新聞文化福祉事業団に寄託した。今年4月に行われた「第45回日本の書展茨城展」に合わせて開催した。

山内香鶴さん
色紙展収益金 24万円を寄託 茨城書道美術振興会
茨城新聞:2018年06月06日掲載茨城書道美術振興会(吉澤鐵之理事長)は4日、県内書家によるチャリティー色紙展示即売会の収益金の一部、24万6147円を茨城新聞文化福祉事業団に寄託した。今年4月に行われた「第45回日本の書展茨城展」に合わせて開催した。
代表して吉澤理事長が、同事業団理事長の小田部卓茨城新聞社長に目録を手渡した。

目録を手渡す吉澤鐵之理事長(中央右)をはじめ茨城書道美術振興会のメンバー=水戸市内のホテル
茨城書道美術振興会が総会 パフォーマンス大会開催 来年4月第46回展 高校生が参加
茨城新聞:2018年06月05日掲載茨城書道美術振興会は4日、水戸市内のホテルで2018年度総会を開き、「第46回日本の書展茨城展」の実施などを含む18年度事業計画や17年度の収支決算報告を承認した。同展では初めて、学生書道パフォーマンス大会を行うことが決まった。
第46回展の開催は来年4月13~18日に決定。その期間中、茨城新聞社杯を設けた学生書道パフォーマンス大会(14日を予定)を開催する。イベントの一つで、県内の高校書道部が数校参加、各部が音楽に合わせて巨大な紙に作品を書き上げる。書道パフォーマンスの大会は県内で開かれておらず意欲的な試みとなる。また、活躍する作家による席上揮毫(きごう)やギャラリートークも引き続き行われ、来場者が書文化に触れる機会を創出する。
総会ではこのほか、4月に開かれた第45回展に約2000人が訪れたことなどを報告。事業計画では、第19回茨城新聞社学生書道紙上展の応募受け付けを11月5日に始めるとした。
会長の小田部卓茨城新聞社長は「紙上展の応募は1万点を超えた。呼び掛けてさらに参加者を増やしたい」とあいさつ。吉澤鐵之(てつし)理事長は「(事業見直しについて)書展も時代に合った方法を見つけ、書道界がより若い人に受け入れられるようにしていきたい」と決意を語った。(大貫璃未)

「時代に合った書展を開きたい」と話す吉澤鐵之理事長=水戸市内のホテル
最高峰の作品集結 水戸 日本の書展茨城展開幕
茨城新聞:2018年04月15日掲載「第45回日本の書展茨城展」(茨城書道美術振興会、茨城新聞社主催)が14日、水戸市千波町の県民文化センターで開幕した。現代書壇の最高峰の書家と県内の第一線で活躍する書家の作品、合わせて369点を会派を超えて一堂に展示する。19日まで。
開幕式で、茨城書道美術振興会長の小田部卓茨城新聞社長が「全国的にみても茨城の書道界は上位。若手も成長しており、会員と共にさらなる精進を目指す」とあいさつ。吉澤鐵之(てつし)理事長は「この書展のおかげで、茨城の書壇は団結力と実力が正比例して伸びている。今後も回を重ねて努力していく」と述べた。続いて、主催者と来賓代表がテープカットを行った。
初日は書家が来場者の前で執筆する席上揮毫(きごう)や奨励賞の表彰式を行った。
同展は1973年から続く県内最大規模の書道展で、全国巡回の「現代書壇巨匠選」や「茨城書壇招待作家展」など5部門で構成。会期中、出品者によるギャラリートークのほか、協賛チャリティー色紙展示即売会と第18回茨城新聞学生書道紙上展の入賞作品の展示を合わせて行う。(勝村真悟、写真は根本樹郎)

日本の書展茨城展が開幕し記念写真に納まる出席者ら=水戸市千波町
日本の書展茨城展 力強い席上揮毫 3氏、それぞれの書体
茨城新聞:2018年04月15日掲載水戸市千波町の県民文化センターで14日に開幕した「第45回日本の書展茨城展」会場では、幅広い年齢層の人たちが訪れ見つめる中、茨城書道美術振興会常任理事の小沼典弘さん(66)、小野江華さん(64)、中島鸞山さん(67)の3人が席上揮毫(きごう)を行った。古代文字や春らんまんな情景が伝わる作品を書き上げた。
最初に筆を起こした小沼さんは、中国・前漢時代の木簡に用いられた字体で「寧」の一字を書いた。ダイナミックな筆運びで、懐が深い作品に仕上げた。
小野さんは花びらが舞うように染めた桜色の紙に行草体で「鶯語花舞(おうごかぶ)」としたため、花であふれた県内の景色をほうふつとさせた。
中島さんは「子々孫々永宝」を古代文字の金文体で披露。勢いよく筆を走らせ、絵のように造形豊かな作品を完成させた。
ひたちなか市立勝田二中2年、成田望愛(もえ)さん(13)は「行草体が好き。楽しんで、リズミカルに書くのはこういうことかと分かった」と話し、揮毫に見入っていた。(大貫璃未、写真は根本樹郎)
同展「茨城書壇選抜展」奨励賞受賞者は次の通り。(敬称略、順不同)
吉澤太雅(水戸市・茨城書壇代表作家推挙)▽辻和香(水戸市)▽笹島節子(同)▽永藤窓風(同)▽徳重篤鵬(ひたちなか市)▽川﨑一葦(同)▽西野香葉(同)▽田畑大舟(古河市)

席上揮毫する小沼典弘さん、小野江華さん、中島鸞山さん(右から)=水戸市千波町
「日本の書展茨城展」 18年4月14日開幕
茨城新聞:2017年12月07日掲載茨城書道美術振興会(会長・小田部卓茨城新聞社長)は12月6日、水戸市内のホテルで、理事会と役員会を開き、中心事業の「第45回日本の書展茨城展」を2018年4月14〜19日に同市千波町の県民文化センターで開くことを決めた。
小田部会長はあいさつで、第45回展で4回目となる席上揮毫(きごう)のほか、今年初めて行ったギャラリートークや、好文亭(水戸市)のふすま絵の修復に使う和紙に来場者が書や墨絵を書く催しを引き続き開催することに触れ、「一人でも多くの人に足を運んでもらえるよう努力する」と話した。
理事会に先立ち、第18回茨城新聞学生書道紙上展(来年2月中旬に特集掲載予定)の最終審査があり、応募1万453点の中から特別賞20人が決まった。吉澤鐵之理事長は「書道文化のユネスコ登録の動きなどもあってか、全国でも応募が大幅に増えた学生展がある。来年は増やしたい」と意気込んだ。
受賞者は次の通り。(敬称略)
▽県知事賞 佐藤結子(水戸一高3年)▽県議会議長賞 江幡里奈(水戸葵陵高2年)▽県教育長賞 藤田千鶴(竜ケ崎一高1年)菊池彩花(那珂市立第一中3年)丹治光(笠間市立岩間三小6年)▽水戸市長賞 橋本樹里(日立一高3年)佐久間大登(那珂市立第二中2年)宮部愛梨(笠間市立友部小5年)▽水戸市教育長賞 小林未歩(茗溪学園高2年)草間光喜(高萩中3年)根本真希(日立市立助川小4年)▽県子ども会育成連合会理事長賞 佐々木心結(同市立櫛形小3年)松森愛佳(東海村立舟石川小2年)岩松美琴(那珂市立五台小1年)▽茨城新聞社長賞 水沢一暢(水戸葵陵高1年)国府田羚(下妻市立東部中1年)山野珠々菜(水戸市立笠原小6年)▽茨城書道美術振興会理事長賞 大竹遥(高萩市立秋山中2年)成田望愛(ひたちなか市立勝田一中1年)神谷乃愛(結城市立城南小5年)

第18回茨城新聞学生書道紙上展の審査を行う吉澤鐵之理事長(中央)ら=水戸市宮町
茨城書道美術振興会が総会 吉澤理事長ら再選
茨城新聞:2017年05月30日掲載茨城書道美術振興会は29日、水戸市内のホテルで2017年度総会を開き、役員改選で小田部卓会長(茨城新聞社長)や星弘道名誉顧問、吉澤鐵之(てつし)理事長らを再選した。16年度収支決算報告、17年度事業計画などを承認した。
総会では、4月に開かれた「第44回日本の書展茨城展」の成果が報告された。17年度事業計画では、第18回茨城新聞社学生書道紙上展の応募受け付けを11月6日から始め、第45回展を来年4月14〜19日に開くことなどを決めた。
再選された小田部会長は「会長になり今年で11年目。全国屈指のレベルの高い振興会に育ってきた。若手を育てるなど充実した活動をしていきたい」と力を込めた。吉澤理事長は、昨年の日展で役員らが活躍したことに触れ、「引き続き協力し書道界が他からもうらやましがられるような会になっていくよう頑張りたい」と話した。
鈴木赫鳳、吉澤石琥両副理事長らも再選された。

茨城書道美術振興会の総会であいさつする吉澤鐵之理事長=水戸市宮町
色紙展の収益、30万円を寄託
茨城新聞:2017年05月31日掲載茨城書道美術振興会(吉澤鐵之理事長)は29日、県内書家によるチャリティー色紙展示即売会の収益金の一部、30万7896円を茨城新聞文化福祉事業団に寄託した。今年4月に行われた「第44回日本の書展茨城展」に合わせて開催した。
代表して吉澤理事長が、同事業団理事長の小田部卓茨城新聞社長に目録を手渡した。

目録を手渡す吉澤鐵之理事長(中央左)=水戸市内のホテル
巨匠に若手、秀作一堂 水戸、日本の書展茨城展 開幕
茨城新聞:2017年04月16日掲載日本書壇の巨匠から本県期待の若手まで秀作を一堂に集めた「第44回日本の書展茨城展」(茨城書道美術振興会、茨城新聞社主催)が15日、水戸市千波町の県民文化センターで開幕、初日から大勢の人が訪れた。書家3人による席上揮毫(きごう)も行われた。期間は20日まで。
1973年から続く県内最大規模の書道展で、全国巡回の「現代書壇巨匠」や「茨城書壇招待作家展」など5部門に総勢364人が出品した。
開幕式で、茨城書道美術振興会長の小田部卓茨城新聞社長が「若手が順調に育っている」とあいさつ。吉澤鐵之(てつし)理事長も「書道、美術界のために一致団結していきたい」と述べた。引き続き、主催者と来賓代表によるテープカットが行われた。
開幕に先立ち、奨励賞受賞者と、第17回茨城新聞社学生書道紙上展の上位入賞者の表彰式が行われた。
期間中は、出品作家によるギャラリートークが初めて行われる。また、来場者が和紙に「夢」など思い思いの文字を書にしたためて、好文亭のふすま絵の修復作業に参加できるコーナーが設けられる。(大貫璃未、写真は嘉成隆行)

日本の書展が開幕し記念写真に納まる出席者ら=水戸市千波町の県民文化センター
書家3人、席上揮毫 個性豊か、歓声とため息
茨城新聞:2017年04月16日掲載水戸市千波町の県民文化センターで15日に開幕した「第44回日本の書展茨城展」は、茨城書道美術振興会常任理事の、?瀬霞山さん、鶴見香萩さん、山村青雨さんの3人が席上揮毫(きごう)に臨み、個性豊かに筆さばきを披露。取り囲む観客が一心に見つめる中、書に向き合う心を見せた。
緊張感が漂う静かな会場は、筆を置く音、運ぶ音だけが聞こえ、3人が書き上げると歓声と感嘆のため息とともに、室内に墨の香りが広がった。
希望に湧く字を選んだ?瀬さんは、「湧泉」の2文字を「日本刀で切るように」気迫のこもった運筆でしたためた。最後の一筆は先端の余韻を出そうと、自然と出たという気合の一声とともに締めた。「人前で書くことがなく慣れない環境だったが、紙に挑む気持ちで臨んだ」と話した。
若草色の紙に「蝶舞百花風」としたためた鶴見さん。流れるようなリズムで、春の情景を描き出した。創作には力がいるが、それを感じさせない優雅な姿を観客の目に残した。
山村さんは、うねるような線など豊かな表現で「璧玉」を勢いよく書き上げた。璧は古代中国の玉器の一種で円形状。線の延長線上に円が生まれるよう意識し、多彩な表情を生み出した。
夫婦でひたちなか市から訪れた福田仁さん(75)は、「神業のよう。書は偶然ではなく、一点一画。自分の思い描く通りに線を引いていくとよく分かった」と話した。
同展の5部門の一つ「茨城書壇選抜展」で、優れた作品に与えられる奨励賞も決まった。(大貫璃未、写真は嘉成隆行)
奨励賞受賞者は次の通り。(敬称略、順不同)
保坂和風(水戸市・茨城書壇代表作家推挙)▽菅澤智浄(鹿嶋市)▽国天和華(ひたちなか市)▽大和田豊久(那珂市)▽遠藤文葉(北茨城市)▽石川國博(日立市)▽前田竹雪(同)▽曳沼玲鳳(同)▽渡辺海風(同)▽吉澤太雅(水戸市)

席上揮毫する山村青雨さん=県民文化センター
児童生徒、書に思い 水戸、好文亭ふすま絵修復
茨城新聞:2017年04月16日掲載偕楽園(水戸市)の好文亭のふすま絵修復の一環で、15日から同市千波町の県民文化センターで始まった「第44回日本の書展茨城展」の会場に、来場者が和紙に墨で文字を書くコーナーが設けられている。20日まで。
文化財の修復に一般の人も携わり、タイムカプセルのように次回修理の60年後の未来へ思いをつなげる企画。作品は、修復時に下張りとして使用される。
この日は、第17回茨城新聞社学生書道紙上展で上位入賞した小中高生16人が、石州和紙に一筆一筆丁寧に書き上げた。「思いのままに」を選んだ北茨城市立中郷一小6年の山野辺天(そら)さん(11)は、「60年後も自分の思うように生きていたい」と願いを込めた。
茨城書道美術振興会名誉顧問の星弘道さんと同理事長の吉澤鐵之(てつし)さんも揮毫(きごう)した。作品は乾燥させるため5月下旬から約半年間、弘道館に展示される。 (大貫璃未)

好文亭のふすま絵修復用の和紙に文字を書き入れる子どもたち=水戸市千波町の県民文化センター、嘉成隆行撮影